INAZUMA-VOICE|Vol.6:天才少女と呼ばれた孤高の戦士「魅津希」インタビュー②
天才少女と呼ばれた孤高の戦士「魅津希」インタビュー➁
前回は、まだアメリカのジムへ行って間もない頃のインタビューをお届けしましたが、今回は、今まさに試合に向けて追い込んでいる最中の、魅津希選手の声をお届けします!
あれからどのような心境の変化等あったのか、前回のインタビューと併せてお楽しみください!
魅津希(みづき、1994年8月19日生)
愛知県出身。元DEEP JEWELSストロー級王者。総合格闘技だけでなく、シュートボクシング、キックボクシングにも積極的に参戦し、若干10代でありながらその卓越した打撃・グラップリングの技術から、「天才少女」と呼ばれる。現在はINVICTAを主戦場としている。
7月にアメリカのセラ・ロンゴ・ファイトチームへ移籍。11月16日(金・現地時間)米国オクラホマ州で開催される『Invicta FC 32』にて、元UFCファイターであるヴィヴィアン・ペレイラと対戦することが発表された。
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「みんなで私を強くしようとしてくれているのを、すごく感じます」
―もう試合前の追い込みに入っているんでしょうか?
魅津希:そうですね、2週間前くらいから始めていますね。
―今回アメリカのジムでの追い込みは初体験だと思います。前回インタビュー時はスタミナの部分が少し心配というお話をされていましたが、実際経験してみていかがでしょうか?
魅津希:前回はそういうシーンをたまたま見なかったので、そう言ってしまいましたが、UFCファイターを輩出しているくらいなので追い込みをしない訳が無くて、日本人だからとかでは無く、一人の選手として見てくれていています。
相手選手の映像を見てアドバイスをくれたりとか、スパー中も色々アドバイスをくれるようになって、試合前なのですごく集中して見てくれています。
―では、前回はスタミナや試合の作戦・戦略みたいな部分で不安を抱えていらっしゃいまし
たけど、その辺の不安は解消された感じでしょうか?
魅津希:はい、そうですね。映像を見て意見を交換したりする中で、レスリングのコーチも含めて、みんなで私を強くしようとしてくれているのをすごく感じます。英語もまだあまり分かっていないですけど、すごいアドバイスをくれて、本当にチームで頑張っているっていうのがすごく伝わります!これから更に色々な事を詰めていくと思うので、本当に満足しています!
―おぉ!では、チームというものを実感し始めている、と。
魅津希:そうですね、前回インタビュー受けた時はあまり感じなかったんですけど、試合決まって「よし!」となったら、コーチの人とかからも思いが伝わるようになりましたね。すごく嬉しいです。
―では、日々充実しているし、そちらの生活にも適応出来て来ている、って事ですね?
魅津希:はい、そうですね!練習で追い込んでもらうのも久々の感覚だったので、やっている感というか、「もっと頑張らないとな~」って言うのを感じますね。「もっと技術上げないとな~」って。
―じゃあ、もっと強くなれそう!って感じですね?
魅津希:なれそうですね(笑)。やる事いっぱいで、本当に(笑)。考える事もいっぱいなので、頭も追いつきません(笑)。
―日本のジムって、恐らくどこも一人の先生が試合前も含めて何でも教える、って感じだと思うんですけど、そちらのジムに移籍してみて、ジャンル毎にコーチがいてという中で、対戦相手への対策や戦略を練るのは、担当の方がいらっしゃったりするんですか?
魅津希:映像見る時は、みんなで見るんですよ。レスリングのコーチやフィジカルのコーチとかもそうですけど、ジムの生徒さんとかも見てくれたりします。結構、こうした方がいい、あぁした方がいいというアドバイスを、みんなで出し合っていく感じです。本当に一人じゃないって実感しますね。
―では、作戦立てるのも含めて、みんなで一丸となって進んで行く、って感じなんですね?
魅津希:そうですね、そんな感じだと思います。
―それは心強いですし、いい雰囲気で試合に臨めますね!
魅津希:そうですね、細かい指示だとまだシュウさん(シュウ・ヒラタさん)の助けが無いと駄目ですけど、大体ジェスチャーとかで分かるので、自分でも納得しながら試行錯誤やっています。
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対戦相手が変わったことについて、「正直言うと・・・」
―今回対戦相手が変わりました(※ヘザー・ジョー・クラークから、ヴィヴィアン・ペレイラに変更)けど、ジムの方から声をかけてもらったりみたいなのはありましたか?
魅津希:作戦も元々の相手でほぼ固まっていたんですけど、変わっちゃったので、また映像を見直して、みんなで作戦立て直してって感じですね。
元々長身の選手だったのに、今度は背が低くなってしまったので(笑)、本当に作戦が真逆というか、自分の中で少し戸惑いがあったんですけど、今はまぁ仕方ないって感じですね。
ジムのコーチに聞かれた時に、自分も問題無いって言ったんで、映像を見直して作戦を練り直して、収まりました(笑)。
―アクシデントがあっても、みんなが一丸となってくれるので、気が紛れますね。
魅津希:そうですね、映像見て作戦立てて、パッと切り替えられたんで、こっちも安心して「これで行こう!」みたいな感じですんなり切り替えられましたね。
―ちなみに、背が高い選手、低い選手どちらが得意ってありますか?
魅津希:それは、・・・ありますね!みなさん、どうなんですかね?みなさん、どうなんですか!?(笑)
―一般的に背が高い選手の方が、やり難いって選手の方が多いんじゃないですかね?
魅津希:なるほど~!背が低い選手の方が、距離を取る時に自分が有利になって来ますけど、海外来たら普段長身の相手のやる事が多くて、それに慣れちゃっているので、感覚が違ってやり難さというのはあるのかなって、少し不安な要素はあります。距離がキーポイントかな、とは思いますね。
―では、残りの時間でその不安要素を消す作業をして行く、って感じですかね?
魅津希:そうですね。でも、ジムにあまり背が低い人がいないので。探してくれるって話ですけど、私と10㎝違うので。
―10㎝ですか、結構違いますね。
魅津希:そうなんですよ~。だから本当に、普段そういう相手とはやらないので、まぁ、試合になってみないと分からないですね~。
今度の相手もUFCに上がっていた選手で、6月のシンガポールも試合していました。
―じゃあ、今度の相手もUFCを計るには恰好の相手ですね。
魅津希:そうですね。でも正直言うと、ヘザーの方が良かったです(笑)。
―あ、そうなんですか?
魅津希:はい(笑)。負けないな、と思った相手だったんで。「絶対負けないな」って。
―そうだったんですね。
魅津希:だから、残念だったんですよね。「逃げやがったな!」って(笑)。「こいつ~!」って(笑)。だって、まだ1ヶ月以上ありますからね!(笑)
―確かに、よっぽどの怪我じゃないと、この段階で欠場ってなかなか無いですもんね。
魅津希:そうなんですよ~!だから、「おかしいなぁ」と思って(笑)。でも、すごいひどいケガだったんだな、と思う事にしました(笑)。
インタビュアー:平田 真徳 / photo:JUN
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